極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
 そうして憧れのイメージ通り、プリンセスラインの上品なウエディングドレスを選んだ。上半身はオフショルダーのすっきりしたデザインだが、スカート部分にサテンオーガンジーのドレープが流れるように重ねられている。後ろには、レースとビーズ刺繍があしらわれたフリルのトレーンが長く伸び、ほどよい華やかさがあった。
 ドレスが決まったら、メイクアップアーティストがヘアメイクを施してくれた。プロのメイクは清楚さの中にも華やかさがあって、特別感がある。髪は緩くカールさせて、ハーフアップにしてくれた。
 それが終われば次はいよいよドレスに着替える。生地に引っかけてはいけないので、エンゲージリングを外してから、スタッフの手を借りて着替えさせてもらった。花飾りとレースのベールで髪が飾られ、二葉の準備は整った。
 その間に奏斗も着替えているはずだ。
 彼は二葉の強い勧めもあって、チャコールグレーのフロックコートを選んだ。丈が長く大人っぽいデザインで、襟元にクラシカルな刺繍が施されている。
 更衣室から出てきた奏斗を見て、二葉は感嘆のため息をついた。
(うわぁ、かっこいい……)
 背が高く逞しい奏斗に、想像以上によく似合っていた。ボルドーのアスコットタイを締めた彼は、さながら英国紳士のようだ。
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