極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
少し前に読んだ恋愛小説では、ヒロインとヒーローが冬のハイド・パークでデートをしていた。ハイド・パークでは毎年冬に〝ウィンター・ワンダーランド〟というイベントが開かれる。クリスマス・マーケットをはじめ、サーカスやアイスショーなどが開催されて、遊園地のような乗り物やアトラクションも楽しめるのだそうだ。
ガイドブックの写真で見たが、観覧車やジェットコースターまであるのだから、大変な賑わいだろう。
三月の今は、もちろんなにもないけれど。
ロンドンの控え目な夜景を眺めていたら、ガラス窓に奏斗の姿が映った。彼も二葉と同じバスローブ姿だ。
「待たせたかな?」
「いいえ、大丈夫です」
「なにか食べる?」
奏斗は二葉の横の窓枠に軽く腰を乗せた。
「いえ。まだあまりお腹空いてなくて……。奏斗さんは食べますか?」
「そうだな、先に一番欲しいものをいただくよ」
奏斗は二葉の手を取って手のひらに口づけた。彼の唇はそのまま二葉の手首へと移動する。くすぐったいようなむずがゆいような刺激に、二葉は背筋がゾクゾクするのを感じた。
「か、なと、さん」
二葉は彼のバスローブの袖をキュッと掴んだ。奏斗は二葉の背中と膝裏に手を添えて、横向きに抱き上げる。
ガイドブックの写真で見たが、観覧車やジェットコースターまであるのだから、大変な賑わいだろう。
三月の今は、もちろんなにもないけれど。
ロンドンの控え目な夜景を眺めていたら、ガラス窓に奏斗の姿が映った。彼も二葉と同じバスローブ姿だ。
「待たせたかな?」
「いいえ、大丈夫です」
「なにか食べる?」
奏斗は二葉の横の窓枠に軽く腰を乗せた。
「いえ。まだあまりお腹空いてなくて……。奏斗さんは食べますか?」
「そうだな、先に一番欲しいものをいただくよ」
奏斗は二葉の手を取って手のひらに口づけた。彼の唇はそのまま二葉の手首へと移動する。くすぐったいようなむずがゆいような刺激に、二葉は背筋がゾクゾクするのを感じた。
「か、なと、さん」
二葉は彼のバスローブの袖をキュッと掴んだ。奏斗は二葉の背中と膝裏に手を添えて、横向きに抱き上げる。