極秘の懐妊なのに、クールな敏腕CEOは激愛本能で絡めとる
ドキンドキンと鼓動が頭に響き、不安で手が震えそうになりながらも、パッケージの説明書通りの手順を踏んだ。すると……検査薬の四角い窓にピンク色の線がくっきりと現れた。
(私と奏斗さんの……赤ちゃん)
検査をするまではあれだけ不安だったのに、いざ陽性だとわかると、なんだか胸がじんわりとして目に涙が込み上げてきた。
(私の家族。私たちの家族!)
両親を失って以来、ずっと独りぼっちだと思っていた。恋人にも裏切られて捨てられ、自分に家族は持てないのだと諦めていた。奏斗との関係にも自信が持てなかったけれど……子どもという絆が生まれれば、彼だってずっと二葉のそばにいてくれるかもしれない!
二葉は零れかけた涙を拭って、手帳型スマホケースのポケットから、奏斗にもらったメモを取り出した。そこに書かれている十一桁の番号を、震える手でスマホに打ち込む。
いざ通話ボタンを押そうとして、今が月曜日の昼過ぎであることに気づいた。
(そうだ、会社員なら仕事中のはず。電話しても出てもらえないかもしれない)
夕方、祖父母の家から帰宅したあとで連絡しよう。
そう思って気持ちを落ち着かせようとしているうちに、今度は別の不安が湧き上がってきた。
(私と奏斗さんの……赤ちゃん)
検査をするまではあれだけ不安だったのに、いざ陽性だとわかると、なんだか胸がじんわりとして目に涙が込み上げてきた。
(私の家族。私たちの家族!)
両親を失って以来、ずっと独りぼっちだと思っていた。恋人にも裏切られて捨てられ、自分に家族は持てないのだと諦めていた。奏斗との関係にも自信が持てなかったけれど……子どもという絆が生まれれば、彼だってずっと二葉のそばにいてくれるかもしれない!
二葉は零れかけた涙を拭って、手帳型スマホケースのポケットから、奏斗にもらったメモを取り出した。そこに書かれている十一桁の番号を、震える手でスマホに打ち込む。
いざ通話ボタンを押そうとして、今が月曜日の昼過ぎであることに気づいた。
(そうだ、会社員なら仕事中のはず。電話しても出てもらえないかもしれない)
夕方、祖父母の家から帰宅したあとで連絡しよう。
そう思って気持ちを落ち着かせようとしているうちに、今度は別の不安が湧き上がってきた。