辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
 ヒューイがリティの顔に自分のくちばしを押しつける。

 もふりとした羽毛をなでていたリティは、悩みに悩んで呻いた。

「でもお金をもらえるって言ってたわ。うちだけじゃなくて、クアトリーに住む人たちのためになるかもしれない。……みんなを思うなら受け入れるべきなのよね」

 なでられていたヒューイが、返事をするように小さく鳴く。

「だって私は、父さんや兄さんたちみたいな力がないんだから」

 そう言うと、リティは厩舎のそばにある小さな花畑に目を向けた。

 両手を広げた程度の大きさしかない、とても小さな花畑だが、極寒の土地だというのにかわいらしい花が咲き誇っている。

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