辺境の貧乏令嬢ですが、次期国王の王妃候補に選ばれてしまいました
「私が友だちだと思っているの。エリーズは? 違う?」

 エリーズは答えようとしたが、次の瞬間わっとリティの胸に顔を埋めた。

 もはやなにか言う余裕もなさそうだ。

 リティは涙を止められずにいるエリーズの背を撫で、自分までつられて泣いてしまわないよう軽く唇を噛んだ。

(こんなに追い詰められていたなんて知らなかった……)

 エリーズに対する罪悪感がリティの胸を満たしていく。

 だからこれ以上声をかけられず、黙ってエリーズに付き合った。

 ゆっくりと時間が過ぎていき、やがて少しずつエリーズが落ち着きを見せ始める。

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