【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
クスクスとフランチェスカが召喚した聖獣を馬鹿にするような笑い声が耳に届いたが、フランチェスカは気にならなかった。まん丸で小さな聖獣はこちらを見つめながら何かを訴えかけているような気がした。


「シュネー……?」


不思議とフランチェスカの頭にはこの聖獣の名前が思い浮かんだ。
名前を呼ぶとシュネーは尻尾を振りながらフランチェスカの頬を舐める。
クリーム色でボールのようにまん丸でフワフワの毛に覆われている。お腹の部分にかけて毛色は白っぽい。
同じくまん丸の黒い目に、鼻と口。
垂れた耳にクルンと丸まった尻尾はとても可愛らしく、フランチェスカは満面の笑みを浮かべた。


「シュネー、わたくしはフランチェスカ。よろしくね」


グレイシャーよりも固くツルツルとした毛並みを堪能しながらフランチェスカは喜んでいた。

そして一瞬だけ金色の光がシュネーを包み込んだような気がしたが、フランチェスカは特に気にすることはなかった。
ふと視線を向けるとレオナルドと目が合う。
ペコリと軽く会釈してからフランチェスカはシュネーを抱えて父の元へと戻った。

そんなシュネーとフランチェスカをグレイシャーとレオナルドがずっと見ていたとも知らずに……。
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