【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
(ここは何も変わらないのね……)

恐らくフランチェスカが囲まれていた令息達の中に狙っている人物でもいたのだろうか。
フランチェスカは相変わらずのやり方に溜息を吐いた。
しかしここでフランチェスカが怯むことはない。

(弱い部分を見せたら負けよ)

もうレオナルドの婚約者候補ではないため威圧して追い払うことはできないが、以前身につけたものは存分に活かすことができる。


「見ない顔だけど、お名前は?」

「フランチェスカ・エディマーレです」

「ふーん、訳あり令嬢ね。キャシディ・オルランドよ」


キャシディはそう言ってニタリと唇を歪めた。フランチェスカは震えそうになる腕を押さえた。


「あら?フランチェスカ様の聖獣は?」

「えっと、外に……」

「まぁ!ここは男爵領ではないというのに随分と躾がなっていないのね」

「本当ね!外で駆け回っているのかしら?」

「主人に似るというけれど、あなたも何の力も持たない無能なのかしら?」

「あははっ、そうね。そんな方にアピールするなんて。美しいだけで何の力もない子と結婚するのかしら?」
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