一つの夜が紡ぐ運命の恋物語を、あなたと
事務所に真っ直ぐ向かい、同じチームを組む弁護士と作業に入る。それが終わったのはもう朝に近い時間帯だった。
食事もそこそこに仕事に集中していたせいか、それが途切れると途端に眠気に襲われた。
「お疲れ。俺は帰って仮眠とってまた出勤する。大智はどうする?」
十ほど年上の先輩、若木は欠伸をしてから尋ねた。彼の家は事務所から近い。こういうとき何かと便利だ。
「僕はこのまま事務所で仮眠を取ります。帰っている時間は無さそうですし」
「わかった。にしても、お前もせめて都内に越して来たらどうだ? 通勤時間がもったいないだろうに」
家の事情は詳しく話していないが、実家を出たいと思っているとは話したことがある。だからこそ余計にそんな言葉が出たのだろう。
「そう……ですね。どこかいいところが見つかれば」
「不動産屋ならいくらでも紹介するぞ? 必要な時は言ってくれ」
若木は明るく言って自分の肩を軽く叩いてすれ違う。
「ええ。その時はぜひ。では、お気をつけて」
「おう! じゃ、また数時間後に!」
若木を見送ったあと、事務所の休憩室へ向かう。
この部屋にあるのは大きめのソファで、少し窮屈ではあるが眠れないほどではない。そこに座ると、ポケットに入れっぱなしだったスマホを出しテーブルに置く。
(そういえば……。全く見てなかったな)
早朝にメッセージの返信がないか確認したっきりだ。スマホを手に取り画面を開いてみたが、メッセージはDMの類いしか届いていなかった。
食事もそこそこに仕事に集中していたせいか、それが途切れると途端に眠気に襲われた。
「お疲れ。俺は帰って仮眠とってまた出勤する。大智はどうする?」
十ほど年上の先輩、若木は欠伸をしてから尋ねた。彼の家は事務所から近い。こういうとき何かと便利だ。
「僕はこのまま事務所で仮眠を取ります。帰っている時間は無さそうですし」
「わかった。にしても、お前もせめて都内に越して来たらどうだ? 通勤時間がもったいないだろうに」
家の事情は詳しく話していないが、実家を出たいと思っているとは話したことがある。だからこそ余計にそんな言葉が出たのだろう。
「そう……ですね。どこかいいところが見つかれば」
「不動産屋ならいくらでも紹介するぞ? 必要な時は言ってくれ」
若木は明るく言って自分の肩を軽く叩いてすれ違う。
「ええ。その時はぜひ。では、お気をつけて」
「おう! じゃ、また数時間後に!」
若木を見送ったあと、事務所の休憩室へ向かう。
この部屋にあるのは大きめのソファで、少し窮屈ではあるが眠れないほどではない。そこに座ると、ポケットに入れっぱなしだったスマホを出しテーブルに置く。
(そういえば……。全く見てなかったな)
早朝にメッセージの返信がないか確認したっきりだ。スマホを手に取り画面を開いてみたが、メッセージはDMの類いしか届いていなかった。