新人洗濯係がのぞいた秘め事~王太子の秘密を暴いた先にあるのは溺愛か死か~

 * * *
 
 幸い、誰とも会うことなく王太子の寝室に辿り着いた。
 ドアに耳をつけると、悲鳴のようなくぐもった声と叩くような音が聞こえた。
「準備はいいかい」
 ユリックに言われ、リエーヌは頷く。

 ガチャっと扉を開けたあと、リエーヌはユリックに押されるようにして部屋に飛び込んだ。
 たたらを踏んで立ち止まる。

「王太子妃様、助けに来ました!」
 叫んだその目に映ったものに、リエーヌは口を開けたまま固まった。

 床に、裸のルネスランが四つん這いになっていた。口には丸いボール状の口枷があった。

 彼の後ろにはジャスリーナがいた。体にぴったりしていて大胆なスリットの入ったセクシーなドレスを着て、右手にはムチを持っていた。ハイヒールでルネスランの尻を踏み、左手の赤いロウソクを垂らそうとしているところだった。

 3人は固まったまま見つめ合う。
 ロウソクがとろりと溶けて、王太子の背に落ちた。
「——!!」
 声にならない声をルネスランが上げた。どことなく喜んでいるように聞こえた。

 3人の時間が再び動き出した。
「鍵かけろって言っただろ!」

 ジャスリーナが乱暴な口調でムチでをふるう。痛そうな音が響いた。
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