【書籍1巻発売&コミカライズ進行中】悪女の汚名返上いたします!
「ベアトリス嬢の一件を皮切りに、フェルナン殿下と敵対貴族の対立が表面化したようだね」

 ルーカスが冷静に、かつ端的に状況を説明してくれる。
 
 セレーナの自作自演から始まった断罪劇が、気付けば国を巻き込んだ大騒動に発展してしまった。

 しかし、なんにせよベアトリスが出頭しなければ、各所に聖女が派遣されず、領民は苦しむことになる。

「これ以上、迷惑をかけることは出来ません。殿下のお望みのとおり、出頭します」

 ベアトリスが決意してそう告げると、ルーカスが「そんなに思い詰めなくても」とやんわり慰めてくれる。
 だがその隣ではユーリスがしばし考え込んだ後、迷いを振り払うように言い放った。

「そうだな。ベアトリスはここにいるべきじゃない。王都へ送っていく」

「おい、ユーリス!?」

 大人しくベアトリスを差し出すかのような発言にルーカスが驚き、まじまじと弟を見つめた。
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