神殺しのクロノスタシスⅤ〜後編〜
…フユリ様との謁見が終わり、イーニシュフェルト魔導学院に帰る途中。
「何だかもう…ガーンっ!って感じだよね」
…語彙力が貧弱なシルナである。
だが、言いたいことは分かる。
俺も同じ思いだから。
「条約の話は衝撃だったな…」
「うん…」
ルディシアからはそんな話、一言も出てこなかった。
多分、ルディシア自身も知らなかったのだろう。
知らなかったのか…興味がなくて聞いていなかったのか。
どちらでも良いが、本当にそんな条約が可決されなくて良かった。
フユリ様は諸外国の中でも、特に魔導師に寛容な女王であると知られている。
そのせいで、ただでさえ魔導師に否定的な国々からは、目の敵にされているのだ。
最近じゃあ、ジャマ王国とも険悪な仲になってるしな…。
…まぁ、半分くらいは俺達のせいなんだけど。
何回やり直したって、他に方法はなかったと断言出来るが。
しかしそのせいで、フユリ様に迷惑をかけてしまうのは…俺達としても望むところではない。
「とにかく、ナツキ様が次に何をしてくるにせよ…生徒にとばっちりが行かないように、気をつけていないとな」
「うん、そうだね…。生徒達のことは、私達が守らなきゃ」
シルナも、力強く頷いた。
よし、それで良い。
イーニシュフェルト魔導学院の警備を、より一層強化しておくべきだな。
シルナの分身を増や…しても、あんまり意味がないかもしれないが。
出来ればルディシアにも協力してもらって、夜間の警備を特に、
「…よし、じゃあ早速」
「あ?」
「帰りに、美味しいガトーショコラを買って帰ろう!」
「…」
満面笑みで振り向くシルナ。
…なぁ。
こいつ、本当に危機感ってものを持ってるのか?
「ガトーショコラなんか、今はどうでも良いだろ…!?」
「『なんか』って何?ガトーショコラ『なんか』って!ガトーショコラは大切だよ!美味しいし」
知るかよ。
「それに、警戒が必要なときだからこそ、私達は出来るだけ普段通りでいなくちゃ」
また屁理屈こね始めたぞ。
イレースを連れてこい。鉄拳制裁で黙らせよう。
「生徒に余計な心配をさせない為に…そう、リラックスする為にね!ガトーショコラは必要だよ。これは必要な買い物なんだよ。ね?」
ね?じゃねぇよ。
何故それで俺が納得すると思ったのか。
「すぐ買ってくるから。ささっと買ってくるから。ちょっと待っててね!」
「…この馬鹿…」
シルナは帰り道にある行きつけのケーキ屋に、満面笑みでガトーショコラを買いに行った。
帰ってイレースに怒られても、俺は知らないからな。
「何だかもう…ガーンっ!って感じだよね」
…語彙力が貧弱なシルナである。
だが、言いたいことは分かる。
俺も同じ思いだから。
「条約の話は衝撃だったな…」
「うん…」
ルディシアからはそんな話、一言も出てこなかった。
多分、ルディシア自身も知らなかったのだろう。
知らなかったのか…興味がなくて聞いていなかったのか。
どちらでも良いが、本当にそんな条約が可決されなくて良かった。
フユリ様は諸外国の中でも、特に魔導師に寛容な女王であると知られている。
そのせいで、ただでさえ魔導師に否定的な国々からは、目の敵にされているのだ。
最近じゃあ、ジャマ王国とも険悪な仲になってるしな…。
…まぁ、半分くらいは俺達のせいなんだけど。
何回やり直したって、他に方法はなかったと断言出来るが。
しかしそのせいで、フユリ様に迷惑をかけてしまうのは…俺達としても望むところではない。
「とにかく、ナツキ様が次に何をしてくるにせよ…生徒にとばっちりが行かないように、気をつけていないとな」
「うん、そうだね…。生徒達のことは、私達が守らなきゃ」
シルナも、力強く頷いた。
よし、それで良い。
イーニシュフェルト魔導学院の警備を、より一層強化しておくべきだな。
シルナの分身を増や…しても、あんまり意味がないかもしれないが。
出来ればルディシアにも協力してもらって、夜間の警備を特に、
「…よし、じゃあ早速」
「あ?」
「帰りに、美味しいガトーショコラを買って帰ろう!」
「…」
満面笑みで振り向くシルナ。
…なぁ。
こいつ、本当に危機感ってものを持ってるのか?
「ガトーショコラなんか、今はどうでも良いだろ…!?」
「『なんか』って何?ガトーショコラ『なんか』って!ガトーショコラは大切だよ!美味しいし」
知るかよ。
「それに、警戒が必要なときだからこそ、私達は出来るだけ普段通りでいなくちゃ」
また屁理屈こね始めたぞ。
イレースを連れてこい。鉄拳制裁で黙らせよう。
「生徒に余計な心配をさせない為に…そう、リラックスする為にね!ガトーショコラは必要だよ。これは必要な買い物なんだよ。ね?」
ね?じゃねぇよ。
何故それで俺が納得すると思ったのか。
「すぐ買ってくるから。ささっと買ってくるから。ちょっと待っててね!」
「…この馬鹿…」
シルナは帰り道にある行きつけのケーキ屋に、満面笑みでガトーショコラを買いに行った。
帰ってイレースに怒られても、俺は知らないからな。