不滅のユースティティア。
「あんな子がルスくんと…?ありえない…、どうせ遊ばれてるだけよ」
「でもルスくんがわざわざそんなことする?Aクラスの私たちだってろくに相手にされないのよ?」
「だとしてもよりによってどうして最低クラスのっ、しかも魔力開花すらされてないあんなガリ勉メガネなのよ…!!」
「ちょっ、生徒同士の争い事は校則違反よ……!!」
うるさい!!!と、叫ばれた声の標的はどういうわけか私。
なにかが勢いよく飛んでくる。
………あ、入り口のエントランスホールに常設されてるゴミ箱だ。
魔法はこんな使い方も許されるのか。
なにもしていない一般人に、遠隔操作でゴミ箱を飛ばしてくるだなんて。
「やっ…!!」
こんなとき、魔法が使えたならどんなにいいだろう。
指の動きひとつでゴミ箱の動きを止めてしまえたり、反対にお返しとして進路変更させたり。
────を、してくれたのは、私の背後に立った存在だった。
「校則違反。退学だね」
「っ、る、ルスくん……!!」
「気安く“ルスくん”とか呼ばないでもらっていい?」
「きゃあッッ!!」