極上ドクターは再会したママとベビーを深い愛で包み込む
『ちょっと待って!話についていけないんだけど』
「私もついていけてないんだよ……」

 情けない声を出すと、電話越しの理沙が『ほぁー』と語尾の長い感嘆を漏らした。

『浮いた話のひとつもなかった菜乃花が突然プロポーズを受けるとは……しかも私の推しに』
「私、本当に結婚するのかな」
『だってプロポーズOKしたんでしょ? しかももう寝たんでしょ?』

 恥ずかしくて「うぅ……」とうめき声しか出てこない。
 あの時――コンプレックスを受け入れてくれた上、ロマンチックなプロポーズをしてくれた篠宮先生に、すっかり酔わされてしまって。先生が握ってくれた手を握り返し、私はうなづいた。

『はい、よろしくお願いします』

 先生は笑みを浮かべ、私の背中と膝裏に腕を突っ込んで持ち上げた。

『ひゃっ!せ、先生っ!』

 先生の首にしがみつくと、先生はそのまま寝室へと私を運び、ベッドにおろして上に跨った。
 そして自分のシャツからネクタイをするりと抜き取る。

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