イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない
えっ。あの高級車は、朝に何度か見かけたことがあるけど……。
あれに乗っていたのって、三原くんだったんだ。
って、三原くんは有名リゾート会社の御曹司なんだから当たり前か。
「さぁ、遠慮せずに乗って」
「いや、でも、家までってさすがに悪いよ」
「それならせめて、駅まででも。僕の家も、駅と同じ方向だから。問題ないよ」
三原くんは、おそらく善意で言ってくれているのだろう。断ったら悪いし、一緒に帰るくらいなら問題ないかな。
「ありがとう。それじゃあ、お言葉に甘えて……」
『お願いします』と、わたしが三原くんに返事しようとしたとき。
「……そんなの、ダメだよ」
不機嫌そうな声が聞こえ、そちらに顔を向けると。
一堂くんが、壁にもたれかかるようにして立っていた。