イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない
「三原が依茉のことを好きになるのは、分かる。だって依茉はめちゃめちゃ可愛くて、いい子だし」
いっ、一堂くん!?
「だけど、依茉は俺のだから。お前なんかには、譲るつもりはねぇよ。分かったら、その手をさっさと離せ」
「……チッ」
三原くんが渋々といった様子でわたしから手を離すと、一堂くんはわたしの手首を掴んだまま早足で歩いていく。
「依茉、帰るぞ」
「え!? うっ、うん……じゃあね、三原くん」
「またね、西森さん」
三原くんがにこやかに、ヒラヒラと手を振ってくれたけど。一堂くんの歩くスピードが思いのほか速くて。
わたしは、手を振り返すことが出来なかった。