天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~
こんなことを言ったら『やっぱりのろけですね』と思われてしまうのだけれど、そうじゃなくて、なんというか、適切な愛し方を知らないから暴走して溺愛をこじらせているような、そんなところがある。

 再会した当初、変な違和感があって愛情表現が怖いと思ってしまったのも、このこじらせ方にあると思う。雲朔は欲もないし執着するものがないから、愛情の傾け方がおかしくなっていたのかもしれない。

「私に似ている子が産まれたら、お転婆で言うこと聞かなくて大変よ。気がついたら生傷作っているわよ」

「それは確かに心配だな……」

 雲朔は手を口に当てて神妙な面持ちで言った。

「私は雲朔に似た、利発で武道に長けていて、優しくて眉目秀麗な……って改めて言うと完璧人間すぎて怖いわね」

「俺は自分を完璧だと思ったことはないよ。むしろ欠陥だらけで嫌になる」

「どこが欠陥なの⁉ そんなこと言ったら他の人たちはどうなるのよ、欠陥どころじゃなく使えないゴミじゃない!」

 度を越した完璧主義発言だ。雲朔よりも秀でたところが一つもない私なんか、どうなってしまうんだろう。
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