天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~
博陽はすやすやと眠っていた。

 この子はどんな性格なのだろう。子は育てたように育つというが、生まれたときの性質というのは個々で違う。

 翔紫も蘭珠も同じ環境で同じように育てたのに、性格がまるで違うのだから面白い。

「いつもありがとう」

 赤子を抱いた華蓮の額に口付けを落とすと、華蓮は少し照れくさそうに微笑んだ。

(ああ、なんて美しさだ)

 母となっても華蓮は変わらず綺麗だった。博陽と一緒に包み込むように優しく抱きしめると、後ろからちょいちょいと袖を引っ張られた。

「おい、親父、いつ帰るんだよ」

 翔紫はジトっとした目で俺を睨みながら言った。

「いや、来たばかりだろ。それにここは俺の帰る場所でもある」

「母上が疲れていることは、見てわかるだろ。気の使えねぇ男だな」

「こら、翔紫、お父様になんてこと言うの」

 顔立ちは昔の華蓮にそっくりなのだが、たまに苛つくときがある。口達者すぎて、幼児特有の無邪気さというものがない。
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