天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~
◆ 

「私の名前は亘々。

 後宮の女官をしている。誰の側に仕えているかって?

 え、聞きたい? え、それ聞いちゃう?

 ……皇后様(ボソリ)。

 ちゃんと聞こえた? ああ、良かった。

 ほら、やんごとなき御方だから、あまり大きな声では言えないからさ、ごめんね。

 ここだけの話、女官の中で一番偉いの私。

 皇后様には昔から仕えていたから、一番の信頼を寄せてもらってんのよ。

 ま、女官っていうより、皇后様の親友ってかんじかな。

 いや、親友だなんてそんな大それたことを私が言ったわけじゃないよ!

 皇后様は、私のことを親友って思っているだろうなって、ふふ。

まあ、本人から言われたことはないけど。

 ちなみに普段は、娘々って呼んでいるの。昔はお嬢様って呼んでいたんだけど、ほら、皇后様になっちゃったから、対面的にも娘々って呼んだ方がなんとなく箔がつくかなと思ってさ。

 それにほら、娘々に仕えているっていうのが一発でわかるでしょ」

「ちょっと亘々、あなた赤ん坊相手になにを話しているの」

 博陽様を抱っこしながら語りかけていた私は、調子が出てきたところで、娘々に止められた。
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