天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~
 本来なら、これから売りに出す商品に手を出すなんてありえないことです。けれど、この年は大飢饉の影響で例年以上に多くの女性がいたので、少しくらいならいいだろうと考えたのでしょう。

 嫌がった人は酷く殴られ、中には死んでしまって海に捨てられた人もいました。私はこんな奴らに指一本触れられたくなかったので、自ら糞尿を体に擦りつけました。

 もちろん嫌でしたが、やるしかありませんでした。体や服にだけでなく、顔や頭にもうんこをつけました。船の揺れとくさい匂いで吐いてばかりいました。

 自分の嘔吐物も体につけたので、売人は私に近づこうともしませんでした。

 都に着いたものの、栄養失調と吐いてばかりいたので、ほとんど私は死にかけていました。

 くさいし、死にかけだったので、花街に入る前に捨てられました。

 街にゴミのように捨てられた私は、道行く人たちにも避けられ、路地裏の片隅で一人死を待つばかりでした。
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