学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。
ポップコーンの味も私に合わせてくれて。
ジュースは2種類で迷っていた私のために、藍さんはその片方を注文してくれた。
ほんっと、私のことしか考えてない。
「……ありが…と」
ちょうど照明が落とされたタイミングで言った私の残念さ加減だよ。
聞こえていないことに賭けてはいたが、私の頬にふわっと髪を寄せてきたあたり、賭けには負けたっぽい。
自分でもだいぶこの人に心を開いてきているとは、思う。
「ドーナツ食べない?」
まだ帰る空気感ではなかったことは確か。
映画を見終わって感想を言い合って、ショッピングモール内をぶらぶら。
そういやここって、最近できたって話題だったお店だ。
たまたま通りかかった入り口前、藍さんは足を止めた。
「ポップコーンでお腹いっぱい?」
「…わりと」
「でも俺はまだ律ちゃんと一緒にいたくてさ」
「……飲み物だけ、なら」
「ふっ、ありがと」