彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「馬鹿な真似はやめなさい!!110番しますよ!?」
「お前が通報するのと、こいつの動脈を切るのと、どっちが早いか確かめてみるか?」
「やめてー!やめてくれ、蓮クン!!通報しないで!!死にたくない!!」
「騒ぐなボケ!!」
取り乱す舟槙(しゅうま)さんの頭を叩くと、リーダーらしい男が言った。
「坊主、高野家のぼっちゃんと2ケツとは運が悪かったな?見られたからには、一緒に来てもらうぞ!」
「嫌だと言ったら?」
「まずは、高野家の坊ちゃんの指を1本切り落とす。」
そう告げると、震えている舟槙(しゅうま)さんの手をつかみ、人差し指に刃物を当てる。
途端にそこから、赤い血が流れ始めた。
(ヤバい!こいつら本気だ!!)
正直、ここで高野舟槙(こうや しゅうま)が死んでくれれば、5人は喜ぶけど――――――
(拷問もなしに、楽に死なせるなんて私のポリシーに反するっ!!)
〔★凛のポリシーは怖かった★〕
見殺しにしても良かったが、やるならこっちで始末をつけたかったので、舌打ちしてから言った。
「・・・わかりました!!同行するので、舟槙(しゅうま)さんの指から刃物をどけて下さい・・・!!」
「最初から素直にそう言えばいいんだよ!!」
そう言って私を手招きする男。
近寄れば、他の仲間が私の両手をひもで拘束する。
「た、助けて!命だけは!お金はいくらでも払うから!!」
「うるせぇ!黙れよ、坊ちゃん!!」
バシ!!
「ぎゃあ!?」
騒ぐ舟槙(しゅうま)さんを平手で大人しくさせると、私と同じように紐で拘束していく。
「な、なんで俺がこんな目に~!?」
そして、半泣きの高野舟槙(こうや しゅうま)を車に押し込み、続いて私も車の中に投げ込んだ。
「無駄な抵抗すると、マジで殺すからな?」
そう言うと、私と高野舟槙(こうや しゅうま)にアイマスクで目隠しをする。
視界が暗くなった直後、今度は口元を布で抑えられる。
途端に、意識が遠のいていくのがわかった。
(これは眠らせ系の薬品!?)
そう思った時には、深い眠りの世界へと私は落ちて行ったのだった。