彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「ヘ、ヘルメットマンさん・・・・!?」
あなたは本当に、檜扇柊護さんなの・・・・!?
(今まで助けてくれたのに、なぜこんな仕打ちをするの!?)
そう思っていたら、フルフェイスのヘルメットを着けた男が手を伸ばしてきた。
「!?何を――――――――――――!?」
何をするのかと、聞く前に相手は私に触れた。
私の頭をよしよしと撫でたのだ。
「ヘルメットマンさん・・・。」
優しい手つきで、壊れ物を扱うように、撫でてくる。
それで私の中の感情の1つがはじけ飛んだ。
「違う!!!」
弾けとんだ怒りを言葉にする。
「お前はヘルメットマンさんじゃない!!!」
直感だった。
今までのヘルメットマンさんを、私への接し方を思えば、こんなことは絶対にしない!!
(あの人は、必要最低限の接触しかしてこなかった!!!私に見せる優しさも不器用なものだった!!!ヘルメットマンさんは―――――――――――――――こんなあからさまに優しくしてこなかった)
「――――――――――――――――偽者め!!!!」
お腹の底から声を張り上げ、全力を持って、私をなでているフルフェイスのヘルメットを着けた男に頭突きをした。
ガツン!!
「うわあ!?」
ドスン!!
私の攻撃を受け、初めて声を上げるフルフェイスのヘルメットを着けた男。
その声は明らかに、ヘルメットマンさんの、檜扇柊護さんのものじゃなかった。
(私は騙されない!!)
「この俺を騙せると思うなよ!!!?」
「このガキ!?」
「ボスになんてことを!!」
「大丈夫ですか、ボス!?」
私に怒り、ボスと呼ぶフルフェイスのヘルメットを着けた男を心配する誘拐犯達。
誘拐犯の1人が私から離れ、フルフェイスのヘルメットを着けた男を助け起こす。
両手で頭を抱えたまま、フルフェイスのヘルメットを着けた男は立ち上がるよ。
私に向けて中指をビシッと立てた。
それにカチンときたので、私は食ってかかった。