彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「あ!?」
~~~~~~~~~~ギュウウウン!!
しまったと思った時には、凛君を乗せたバイクは危ない運転で走り出してしまった。
「り、凛君!」
呼んでみたけど、バイクのエンジン音が大きくて、私の声はかき消された。
「・・・・・・・行っちゃった・・・・・・・。」
(話・・・出来なかった・・・。)
一言だけでも、挨拶をしたかったのに・・・・・
「・・・ダメね、私・・・」
裏門の塀に寄りかかりながらつぶやく。
(・・・高千穂さんみたいにフレンドリーなら。ますみさんみたいに人懐っこければ。瑠華さんみたいに余裕があれば。そうすれば私も、凛君との距離、縮められるのかな・・・?)
切ない気持ちでうつむく。
がっくりきて、動けずにいる私だったが、次の瞬間に飛び上がった。
「凛先輩の彼女さんの小林涼子さんじゃないっすか!!?」
「ひゃ!?」
(り、凛君の彼女!?)
ビックリして声のした方を見れば、原付にまたがった男子がいた。
「あ、あなたは!?」
見たことがある。
というよりも、顔見知り・・・程度の相手。
「・・・神楽坂雷太君・・・?」
「わあー!覚えててくれたんすか、2号さん!!?」
声をかけてきたのは、凛君を慕っている中学生の男の子だった。
神楽坂君の登場にも驚いたけど、彼の発した言葉に私は驚かされた。
「り、凛君の彼女って!?」
「凛先輩と一緒じゃないんすか、2号さん!?」
「に、2号??」
「そうでしょ!?あんた、凛先輩の彼女達で構成された凛道ガールのナンバー2だから、2号さんでしょ!?」
「ええ!!?わ、私がナンバー2!!?」
なに言ってるの、この子!?
「わ、私!凛君の彼女じゃないですよ!?」
(なんて恐れ多いことを言い出すの!?)
顔が熱くなる私をよそに、満面の笑みで少年は言う。