彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「蓮クンを殺して、大伯母様が助かる確率を下げるのが狙いなんだろう!!?真田瑞希クンの反感を買って、ドナーを拒否させるためにここまでするのか!!?」
「はぁ・・・つくづく、バカの舟槙らしい発想だぜ。俺が、そんなめんどくせぇことするかよ。」
「そんなに代替わりしてほしいのか!!?大伯母様に死んでほしいのか!!?今すぐ殺すのをやめさせろ!!」
「今度から、舟槙と書いて馬鹿と読ませた方が早ぇーぜ。なぁ、西村署長?」
「は、はい!仰る通りで~!」
「ちょ、悠長に話してる場合じゃないですよ!!凛君殺されかけてるのですよ!?
警察なら助けて下さい!!」
「そうだぞ!テメーらが動かねぇなら、俺が――――――――――!!」
「おい!そこのせっかちなデカいガキ、取り押さえてろ。」
「お前ら、取り押さえろ!!」
「「「「はい!!」」」」
「なっ!?」
檜扇柊護さんの指示を受け、署長さんが部下の警察官達に命令すれば、4人がかりで170cmの神楽坂君を拘束する。
「は、放せ―――――――!!なんで助ける邪魔するんだよ!?」
「助けるタイミングを考えろ。現行犯逮捕した方がいいだろう。」
「はあ!?なんだそりゃ!?」
「言い分はわかりますが、早く凛君を助けないと、本当に殺されて―――――――!!」
「違う!!!」
今日聞いた中で、一番大きな声で凛君が叫んだ。
「お前はヘルメットマンさんじゃない!!!」
それでかすかに、檜扇柊護さんの表情が変わる。
(え!?驚いた顔してる・・・!?)
しかしそれは一瞬のことで、すぐにもとの無表情に戻る。
一方建物内からは―――――――
「――――――――――――――――偽者め!!!!」
先ほどよりも、本当に――――――――今日一番の凛君の大声がした。
ガツン!!
「うわあ!?」
ドスン!!
同時に、知らない男の悲鳴と鈍い音が続く。
「この俺を騙せると思うなよ!!!?」
「このガキ!?」
「ボスになんてことを!!」
「大丈夫ですか、ボス!?」
(知らない声が複数する!凛君を殺そうとしてるのは、複数犯なの!?)
「なんの真似だ!!?」
「お前をミンチにしろって合図だ。」
「えっ!!?」
ガッ!
「うっ!?」
「なにするんだ!!?離せ!!離しなさい!!」
「ああ、機械の入り口まできたら放してやるよ!!」
(機械って・・・)
ここは精肉工場。
(ミンチ肉にする機械の事!!?)
ギガガガガ!!
稼働する音が耳に届く。
反射的に中に入ろうとして、身体を引っ張られた。