社内捜査は秘密と恋の二人三脚

 ふたりは驚いたように顔を見合わせて、こちらをジロッと見ている。

「あ、いや、そんな目で見ないで下さい……」

「君、どういう意味合いでそれを聞いている?」

 名札をちろりと見ると、関根と言う名前が見えた。

 関根さんって確か、二部の有名な課長だよね。斉藤さんと一緒の営業二部。

 私の視線に気付いたんだろう。どういう意味合いって、どう言ったらいいの?

「営業部の場合、ここに箱を運び込むのは大抵新人さんです。お二方がそうでないのに二人で来ているのはご自身の関係ある取引の帳簿をお探しですか?」

「……関根さん。北村さんは会計部の役員専属の秘書なんです」

「なるほど。秘書は新人じゃなくてもこの部屋へ立ち入りを許されるくらい機密廃棄書類が出やすいということだな」
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