社内捜査は秘密と恋の二人三脚
「……お前、誰だ?」
「あんたたちこそ、ここにどうしている?ここに入れる人は限られている。許可証持っているのか?」
許可証とは部長が出すもの。それがない状態で鍵だけ持っているとすると、説明がつかないのだ。
ふたりは、黙って背中を向けて非常階段の入り口を開けるとカンカンという音を立てた。上っていったのだろう。
彼らの気配が消えたところで、鈴木さんが私の前に来た。立ち尽くしている私をのぞき込んだ。
「……里沙、大丈夫か?何された?」
「……長田さんに頬を撫でられて……気持ち悪くて。でも助けてくれてありがとう。どうしてここへ?」
「お前がいつになっても戻ってこないから様子を見に来たんだよ。まさかあいつらに捕まっているとは思わなかった。いいか、もうひとりでここへ来るな。俺と待ち合わせするんだ、いいな」