社内捜査は秘密と恋の二人三脚

「あ、はい」

「そう。ご苦労さん」

 会釈をして部屋を出た。様子が変だ。

 どうでもいいけど、きちんといつもの業務をこなしてもらわないと、私にしわ寄せが来るんですけど。

 皆さんの苦情受け付けは私なのに。どうしたらいいのよ。昨日から全部キャンセルしちゃって、どうにもならない。

 役員室を出て、フロアへ。部長に目配せされてついて行く。打ち合わせ室へ入った。鈴木さんがいる。

「北村さん。鈴木君から聞いたけど、営業二部の案件を専務が溶解書類として出しているようだね」

「あ、はい」

 鈴木さんがうなずいた。彼が報告したのね。
< 88 / 385 >

この作品をシェア

pagetop