御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
* * *

龍之介がバスルームから出ると、すでに有紗は自分の部屋へ戻っていた。

灯りの消えたリビングを横切り龍之介はキッチンへ行く。冷蔵庫を開けてミネラルウォーターを手に取った。
 
冷蔵庫の中の、有紗と子供たちのための食材が目に入り、笑みを浮かべた。
 
薄暗いリビングへ行き、ソファに座り水を飲むと、さっきまでここで過ごしていた三人の様子が目に浮かび、あたたかい思いに満たされた。
 
子供たちはよく食べて、よく遊んだ。

はじめは少し遠慮がちではあったが、龍之介が高く抱き上げて飛行機のように回してやると、ふたりとも声を立てて喜んだ。

嬉しそうに何度も何度も同じことをせがんだのだ。
 
自分の中にこんな感情があったということに驚かされる。
 
キラキラとした大きな目。
 
ころころと笑う可愛い声。
 
そこにいるだけで尊いふたつの命。
 
彼らのそばにいることを許してくれた有紗に、心から感謝した。
 
母親になった彼女は、以前よりも美しく龍之介の目に映った。

洗濯物の中で子供たちと戯れる笑顔に心奪われ、動けなくなってしまったほどだ。
 
一方で、二年の間に彼女にとって自分への気持ちは、過去のものになっているようだ。
 
龍之介の縁談を心配するくらいなのだから。
 
双子の育児は過酷だ。そんなことを考える暇はなかったのだろう。

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