御曹司と再会したら、愛され双子ママになりまして~身を引いたのに一途に迫られています~【極甘婚シリーズ】
しだいに自分もその行為に夢中になり、結局最後は何度も何度も求めてしまった。
今思い返しても、あの時が龍之介の人生で一番幸せな瞬間だったと思う。
柔らかい肌に口づけて甘やかな声を聞くたびに、無機質で色のない自分の世界が鮮やかに彩られていくような心地がした。
彼女がそばにいてくれるなら、たとえなにを引き換えにしてもかまわない。
——だが目覚めた時、隣に彼女はいなかった。
『昨夜のことは忘れます。ありがとうございました。さようなら』
それだけ書かれた手紙を残して。
当然、龍之介は追いかけた。ル・メイユールのスタッフによると彼女が出たのは数分前。
携帯を鳴らすのももどかしく、通りへ出た龍之介が彼女の代わりに見かけたのは、週刊誌の記者だった。
その姿に、自らの境遇を思い出し、彼女の手紙の真意を理解した。
たとえ愛しているとしても真面目に真っ当な道を歩んできた彼女にとって、スキャンダルにまみれた男との人生は考えられないのだろう、と。
冷静で有能な彼女らしい選択だ。
だからこそ自分は彼女を秘書に選んだのだ。彼女に強く惹かれたのだ。
このまま彼女を追いかければ、平穏な彼女の人生を壊してしまう。それだけは避けなくてはならなかった。
人生ではじめて愛した彼女のために自分ができることはただひとつ。
気持ちを押し殺し、彼女の幸せを願うことだけだった。
今思い返しても、あの時が龍之介の人生で一番幸せな瞬間だったと思う。
柔らかい肌に口づけて甘やかな声を聞くたびに、無機質で色のない自分の世界が鮮やかに彩られていくような心地がした。
彼女がそばにいてくれるなら、たとえなにを引き換えにしてもかまわない。
——だが目覚めた時、隣に彼女はいなかった。
『昨夜のことは忘れます。ありがとうございました。さようなら』
それだけ書かれた手紙を残して。
当然、龍之介は追いかけた。ル・メイユールのスタッフによると彼女が出たのは数分前。
携帯を鳴らすのももどかしく、通りへ出た龍之介が彼女の代わりに見かけたのは、週刊誌の記者だった。
その姿に、自らの境遇を思い出し、彼女の手紙の真意を理解した。
たとえ愛しているとしても真面目に真っ当な道を歩んできた彼女にとって、スキャンダルにまみれた男との人生は考えられないのだろう、と。
冷静で有能な彼女らしい選択だ。
だからこそ自分は彼女を秘書に選んだのだ。彼女に強く惹かれたのだ。
このまま彼女を追いかければ、平穏な彼女の人生を壊してしまう。それだけは避けなくてはならなかった。
人生ではじめて愛した彼女のために自分ができることはただひとつ。
気持ちを押し殺し、彼女の幸せを願うことだけだった。