断罪ざまぁも冴えない王子もお断り!~せっかく公爵令嬢に生まれ変わったので、自分好みのイケメン見つけて幸せ目指すことにしました~
「その代わり俺があのゲームやり込んだけどね。そうでもしないと、急におかしくなった姉ちゃんを理解しきれなくてさ」

 健太がゲームしてたのって、わたしが階段から転げ落ちたあとだったんだ。
 どおりでプレイしてる姿を見たことなかったワケだ。健太が乙女ゲームするなんて、ずっとおかしいって思ってたからね。
 って言うか、そんなことよりももっと大事なこと忘れてない?

「ねぇ、話戻すけど、わたしが山田とどうこうだったって嘘だよね……?」
「やだぁ、華子先輩、山田先輩と結婚してずっとオシドリ夫婦って呼ばれてたじゃないですかぁ。ゆいなも豪華な披露宴、呼んでほしかったなぁ。あ、そっか、入れ替わったから知らないんだぁ」

 きゃはって感じで言われたけど。
 ハナコ、お前、わたしのカラダ使ってなにしとんじゃっ。
 寄りにもよってあの山田とだなんてっ。

「だからあのとき確認したんでしょ? 今の華子は王子と結ばれたいのかどうかって」
「あ、もしかして未希と健太が揉めてた件? 日本でのことがあったから、健太は山田とわたしをくっつけようとしてたってこと?」
「だって姉ちゃん、山田先輩のことカッコいいっていつものろけてたから」
「それはゲームのハナコが言ってただけでしょ?」
「だけどあっち姉ちゃんも、ちゃんと華子姉ちゃんの記憶持ってたし」

 うん、わたしもハナコとして生きてきた記憶あるからね。令嬢ハナコがわたしの記憶を持っててもおかしくないだろうし。
 ってか、山田がカッコいいって、ハナコのセンスもどうなのよ?

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