【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
「よろしく頼む」
「はい!」
ヴィルが先にラスと挨拶を交わし、可愛らしい笑顔のまま私の前に来てくれたので、私もつられて笑顔になる。
「初めまして、ラス。私とヴィルはこちらの言語が分かるけれど、あなたの力が必要な者もいるからとても助かるわ。頼りにしてるわね」
「はい!そう言っていただけて嬉しいです」
まあ……笑顔が太陽のように眩しいわ。
ラスは少し屈みこんで、ソフィアにも目線を合わせて挨拶をしてくれた。
ソフィアも照れながら挨拶……挨拶をしているわ、ドルレアン国の言語で。公爵家での勉強で学んだのかしら。
オリビアも小さな頃から他国の言語を学んでいたし、貴族の家では当たり前なのかもしれない。
ふとヴィルの方を見ると、少し緊張しているかのような表情をしている。
どうしたのかしら……
「ヴィル?体調でも悪いの?」
「……いや、問題ないよ。オリビアこそ、突然どうしたの?早く2人きりになりたいとか?」
「………………観光が楽しみね、ソフィア」
「? うん!」
まったく、すぐに調子に乗るんだから。
ヴィルの言葉を全力でスルーした私は、何となく先ほどの彼の態度に違和感を拭えずにいたけれど、今は深く考えないようにしたのだった。