【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
「どうせ応援するなら前の方で応援しましょう」
「そうですね。ソフィア様ははぐれないように僕と一緒に行きましょうか」
「うん!」
ラスはソフィアに対しては本当に優しいお兄ちゃんって感じね。
二人のやり取りを微笑ましく見守りながら、最前列へと潜り込ませてもらったのだった。
「ヴィル、ゼフ!頑張って!」
「オリビア!……本気でいくぞ、ゼフ」
「承知いたしました」
今まで本気じゃなかったという事?
ヴィルの言葉を聞いて驚いていると、スタートの合図が響き渡り、2人の戦いの火ぶたが切って落とされた。
「ぐっ………………っ!」
「……………………」
ヴィルは最初から全力を出しているにも関わらず、ゼフの顔色が全く変わらずビクともしない。
これは勝負あったわね。
私がそう思った次の瞬間にゼフが本気をだし、バターンッ!!という大きな音と共にゼフの勝利が確定したのだった。
『勝者、ゼフリー!!!!』
――――ワァァァァァアアアア――――
大歓声が上がり、ゼフは屈強な男たちに担ぎ上げられてしまう。
そして腕を抑えながらしょんぼりと戻ってくるヴィル。
「お疲れ様、ヴィル。決勝まで勝ち上がるなんて凄いじゃない!」
「オリビア、君の応援があったからだ。ありがとう」