【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
あまりに素直な言葉に、つい驚いて大きな声が出てしまう。
王太子って素直に生きられない生き物なのかな。
そういえばレジェク殿下も王太子だけど、腕相撲大会の時に怪我をしたみたいだから聖力を使って治癒してあげた時に、そんな感じだったなとあの時を回想する。
私がレジェク殿下のもとへ駆けて行くと、腕をサッと隠すので、私はハッキリと怪我について伝える。
「今の試合で怪我したでしょう?治すから腕を見せてちょうだい」
「な、なんの事やら……」
「はいはい、ちょっと失礼」
「なっ……!」
私が半ば強引に腕を引き、裾をめくると、案の定手首付近が赤くなってきていた。
「痛い?」
「い……っ、たくはありません……!」
幹部を少し強く押すと、殿下は痛いはずなのに痛くないと強がる。
痛い時は痛いって言えばいいのに。
「オリビアにいいところを見せたかったんだろうけど、あんな屈強なメンバー相手に危険よ」
「あなたに言われる筋合いは――――」
私はレジェク殿下の話を遮るように聖力を使い、腕を治療してあげるとみるみる赤みは消え、綺麗な状態に戻っていく。
「そんな事をしなくても、オリビアはちゃんとその人自身を見てくれるわよ。ありのままの殿下を見せればいいじゃない」
「ありのまま……」
「はい、治療終わり!」