【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
包み込むって……さすがこの小説の世界でただ一人、チート能力を授かる聖女様はやる事が違う。
スケールが違いすぎるわ。
そりゃ教会が召喚したかったのも頷けるわね……小説のままだと誰もが聖女に惹かれ、彼女のいる国は栄えるのだから。
でも小説とは少し違う目の前の彼女は、その力があるからといってお高くとまるわけでもなく、善悪をしっかり考えているから小説よりも凄い聖女かもしれない。
マリアの素晴らしさに感動している私に、あっけらかんとした口調でとんでもない事を言い始めた。
「エネルギーの一部を解放してみたけど、上手くいって良かった」
可愛らしく、てへへ、と照れながら言っているけど、凄く怖い事を言っているような?!
「火山噴火みたいに岩肌を爆発させてみたんだ~~岩が良い具合に落ちてくれたのよね」
「ちょ、ちょっとマリア…………そういう事は力の使い方をもう少し学んでからやった方がいいかもよ?!」
私が顔を引きつらせながら言うと、
「なんで?」
と返してくる。
とぼけているわけでもなく、本当によく分かっていない表情だ……マリアを信じて任せたのに、まさかイチかバチかだったなんて!
「それにオリビアが言ったじゃない!神に振り回されるなんて冗談じゃないって……私ももう本当にうんざりしてたから。そんなに神が好きなら”神の怒り”でも食らえばいいんじゃないかなって」
「はは……」
隣りでヴィルも顔を引きつらせながら笑っていた。
心中お察しいたします……皆が無事で良かった。
でもやっぱりまだ女子高生なのねって思える部分があって、少しホッとしたところもある。
そんなマリアも可愛く思えて、彼女の頭を優しく撫でた。
「オリビア~~オリビアってお母さんみたい!頑張ったからもっと撫でて」
そんな事を言いながら私に抱き着いてくるマリアにヴィルがまた対抗心を燃やしている。
私は全力でスルーしながら、マリアの頭を撫で続けた。
「国王へのオリビアの叫びもスッキリしたな~~」
「ふふっ、あははっ、叫ぶとスッキリするわね!」