【書籍&コミカライズ作品】悪役令嬢に転生した母は子育て改革をいたします~結婚はうんざりなので王太子殿下は聖女様に差し上げますね~【第三部完結】
私たちは安堵し、心の底から笑ったのだった。
さっきまで捕らえられるかと思って地獄にいるような気持ちだったのに、ホッと胸を撫でおろす。
そこにレジェク殿下の声が響き渡った。
「父上!母上!!」
国王夫妻に駆け寄り、必死に声をかける殿下の姿があった。
それを見たマリアが「あ、ヤバ……」とバツが悪そうな表情をする。
しかし私たちの心配をよそに、殿下からはまさかの言葉が飛び出してくるのだった。
「父上、母上、我が国の事は私にお任せください。レジェクが必ずや国を発展させ、神の御威光に沿う政治をしてみせますゆえ。皆の者、父上と母上を連れて行き、北の塔にて休ませるのだ。神の怒りを買った者だが仮にも元国王夫妻だからな……しかし塔からは出すな」
「「は!」」
レジェク殿下の凄さを見てしまった気がする。
ここぞとばかりにマリアの作戦に乗り、完全に国のトップが変わろうとしていた。
そしてひとしきり衛兵に指示を出すと、こちらに向かって足早に歩いてくる。
マリアはやり過ぎたと思ったのか、私の後ろに隠れながら去ろうとするもレジェク殿下に呼び止められてしまう。
「マリア、待って!!」
マリアは恐る恐る振り返り、レジェク殿下に謝ろうとした。
「あのー……殿下、ごめんなさい。私……」