腹黒王子とめぐるの耽溺日誌
三時間目が終わった頃。
今朝の出来事の話題を皆がしなくなってきた時、向坂君がなんでもないような顔で「おはよう」と言いながら教室に入ってきた。
「おうおう向坂よぉ〜」
佐原君が腕を頭の後ろに組みながらニヤニヤとした顔で向坂君に話しかける。
絶対朝の事で向坂君をからかおうとしてるなこれは。
「?なんだよ?」
「女遊びも程々にしとけよー?朝凄かったんだから」
「え、なんの話してんの?」
不思議そうに首を傾げる向坂君に慎君もここぞとばかりに割って入る。
「お前が朝居なかった時の話なんだけど、5組の和泉って居るだろ?その和泉がお前に会いに来てたんだよ」
「へー、そうなんだ」
(へーって…)
心底どうでも良さそうな返しをする向坂君に逆に動揺してしまう。
倉木さんも向坂君の反応が気になってるのかチラチラと向坂君達のことを見ている。
「そしたらびっくり!和泉と倉木がお前のことで揉め始めたんだよ!向坂を巡って女同士の取っ組み合いの喧嘩になっちゃったんだ!」
「おおっ、それは大変だったなぁ」
大袈裟にリアクションしながら茶化す佐原君に、手を上げてわざとらしく驚いてみせる向坂君。
なんでこんな余裕そうなんだろう?普通もう少し反応しても良いと思うんだけど…
慎君も向坂君の言動に疑問を思ったのか、訝しげな顔で向坂君を見つめる。
「随分他人事だな……凄まじい荒れ具合だったんだぞ?本当、二人を止めるの凄い大変だったんだからな」
「慎が止めてくれたんだ。やっぱり頼りになるよな、慎って」
「そ、そうか?ははは……」
「なに言いくるめられてんだ慎!向坂、お前和泉って女の家行って香水忘れてきただろ?なにしに家になんて行ったんだ〜?えぇ?」
佐原君はいつになく悪どい顔になっている。
私は昨日電話で聞いてたから驚いてないだけで、今日初めて聞いたなら動揺しまくってたに違いない。
朝の騒動を知ってる人達が注目してる中、向坂君はヘラりと笑う。
今朝の出来事の話題を皆がしなくなってきた時、向坂君がなんでもないような顔で「おはよう」と言いながら教室に入ってきた。
「おうおう向坂よぉ〜」
佐原君が腕を頭の後ろに組みながらニヤニヤとした顔で向坂君に話しかける。
絶対朝の事で向坂君をからかおうとしてるなこれは。
「?なんだよ?」
「女遊びも程々にしとけよー?朝凄かったんだから」
「え、なんの話してんの?」
不思議そうに首を傾げる向坂君に慎君もここぞとばかりに割って入る。
「お前が朝居なかった時の話なんだけど、5組の和泉って居るだろ?その和泉がお前に会いに来てたんだよ」
「へー、そうなんだ」
(へーって…)
心底どうでも良さそうな返しをする向坂君に逆に動揺してしまう。
倉木さんも向坂君の反応が気になってるのかチラチラと向坂君達のことを見ている。
「そしたらびっくり!和泉と倉木がお前のことで揉め始めたんだよ!向坂を巡って女同士の取っ組み合いの喧嘩になっちゃったんだ!」
「おおっ、それは大変だったなぁ」
大袈裟にリアクションしながら茶化す佐原君に、手を上げてわざとらしく驚いてみせる向坂君。
なんでこんな余裕そうなんだろう?普通もう少し反応しても良いと思うんだけど…
慎君も向坂君の言動に疑問を思ったのか、訝しげな顔で向坂君を見つめる。
「随分他人事だな……凄まじい荒れ具合だったんだぞ?本当、二人を止めるの凄い大変だったんだからな」
「慎が止めてくれたんだ。やっぱり頼りになるよな、慎って」
「そ、そうか?ははは……」
「なに言いくるめられてんだ慎!向坂、お前和泉って女の家行って香水忘れてきただろ?なにしに家になんて行ったんだ〜?えぇ?」
佐原君はいつになく悪どい顔になっている。
私は昨日電話で聞いてたから驚いてないだけで、今日初めて聞いたなら動揺しまくってたに違いない。
朝の騒動を知ってる人達が注目してる中、向坂君はヘラりと笑う。