君の嘘から始まる本当の恋
…全然うまくいかない。



「うわ、すげぇ」



しょんぼりしながら路地を抜けると、ふと感嘆の声を漏らした玲央に私も顔を上げる。


そこには先が見えないくらい桜の木がずらっと並んでいて、私も思わず「すごい…」と声を漏らす。



「こっちから帰って正解だったな」


「うん!」



子どものように目を輝かせて振り向いてきた玲央に、私まで嬉しくなって頷き返す。



よかった、喜んでくれたみたいで…。って、違う!


玲央を喜ばせたいんじゃなくて、ドキッとさせないと意味がないのに!



「…あれ?杏花じゃん!」
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