凍てつく乙女と死神公爵の不器用な結婚 〜初恋からはじめませんか?〜
「騎士団から魔法薬の取引停止の話もいっているだろうし、もしかしたら他からも同じように言われているかもしれないな」
「……も、もしかして私、余計なことをしてしまいましたか」
「余計なことな訳ないだろ。当然の報いを受けているだけだ。ルーリアは何も間違っていないのだから気にするな。むしろ堂々としていろ」
怯えの混ざった表情となったルーリアをカルロスは真っ直ぐ見つめ、揺るぎなく考えを述べた。するとルーリアは心なしか表情を和らげ、カルロスを見上げて小さく頷く。
そんなふたりの様子に王妃は笑みを深めた。
「カルロスと結婚したと聞いて驚いたけど、同時に安心したわ。今こうしてふたりの姿を見れて、良かったとすら思ってる……娘は悲しくて三日ほど部屋から出てこなかったけどね」
カルロスが王女との結婚の話があったことをルーリアは思い出し、気まずさと申し訳なさでいっぱいになりながら体を小さくさせる。
「カルロスは人脈もあるし、ルーリアさんもここでたくさんの人と知り合って、どんどん世界を広げるといいわ」
「……はい。ありがとうございます」
「今日はありがとう。今度またお茶会に誘うわね」