凍てつく乙女と死神公爵の不器用な結婚 〜初恋からはじめませんか?〜

「なんとなく理解できたが、ルーリアさんを連れてきて良かったのか? 昼間のようなことがあれば、また危険に晒すことになるぞ」

 ひと通り話し終えた所で、エリオットはカルロスの後ろにいる、同じく動きやすい簡素なドレスに着替えたルーリアへと目を向けた。

「……彼女はひとりにしたくない」

 言い辛そうにも、不貞腐れているようにも聞こえるカルロスの呟きに、エリオットは目を大きく見開き、口元がニヤつきそうになるのを堪えた。

「そ、そうか、悪かったごめん」
「ニヤニヤしないでくれますか」

 自分に後ろからしがみつく体勢のルーリアが少し動揺しているのが伝わってきて、カルロスはエリオットをじろりと睨みつける形で八つ当たりをしてから、そこから抜け出すべく馬の腹を軽く蹴った。
 そのまま馬を走らせていくと、中央に噴水のある広場で応援に駆けつけてくれた騎士団員たちと合流する。
 カルロスの屋敷から騎士団の詰め所へと大急ぎで戻った騎士団員から「目についた者を引っ張ってきました」と声をかけられ、エリオットは新たに増えた十人近い団員たちを見まわし、力強く頷く。

「ありがとう。お前たちは後方から支援をお願いする」

 エリオットの命令を受け、団員たちは「はい!」と返事をした。
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