凍てつく乙女と死神公爵の不器用な結婚 〜初恋からはじめませんか?〜
アメリアも自分を捕らえていた騎士団員を突き飛ばし、同時に団員から剣を奪い取ると、周りの人々へと斬りかかっていく。
そして闇の力に捕まったクロエラも穢れ者へと変わろうとしていて、ディベルはもうここにはいられないとばかりに広場からひとり逃げていく。その様子を仮面越しに見ていた男は呆れたように鼻で笑った。
「どうせお前らが殺すと思っていたから放っておいたのに、使えない奴らだ。おい、今ここで、ルーリア・ジークローヴを殺せ。その能力は目障りだ」
声音から、仮面の男はルイス・ギードリッヒで間違いない。ルイスに命じられ、アメリアはルーリアに向かって一直線に走り出し、がむしゃらに剣を振り上げる。
「俺にはお前らが目障りだ」
ルーリアに襲いかかってきたアメリアの手から、カルロスは難なく剣を弾き飛ばす。そのまま風の魔力でアメリアを吹き飛ばし、そこへと騎士団員たちが縄を持ってやってくる。
カルロスは剣先をルイスに向けると、
「十年前の復讐を始めようか」
カルロスが剣先をルイスに定めて宣戦布告すると、魔力の流れを見極めるように目を細めた後、「外道が」と苛立たしく吐き捨てる。
ルイスと他の二人の魔力の核と、エメラルドが繋がれている鎖の先が魔力で繋がっている。そして魔力はエメラルドから三人へと流れていることから、小さな体から大量の魔力を引き出しているのは明らかだった。
「復讐だと? お前も同じくらい目障りだ。今度こそ殺してやろう。この国を我々の国とするために、邪魔者はすべて消す」