凍てつく乙女と死神公爵の不器用な結婚 〜初恋からはじめませんか?〜
ルーリアにとってディベルは決して逆らってはいけない存在であり、王妃の言葉と同じくらい重く心にのしかかってくるのだ。
「伯父様の言いつけを守らないと怒られます。それに私は誘っていただけても参加できないかと思いますし」
「いや。ディベル兄さんはああ言ってたが、王妃様は言ったことは守るお方だ。ルーリアがジェナと一緒にお茶会に顔を見せるまで繰り返し誘ってくださるだろう」
小声ではあるがアズターから力強く断言され、ルーリアは困ったように瞳を伏せた。
アズターの言う通りなら、いくらディベルと言えども、王妃からの誘いを断り続けることは難しいだろう。
ディベルから許可が降り、いつかまた王妃様の前に立つ日が来た時、グラッツのパイやジュースの感想を聞かれるかもしれない。しかも本日振る舞われているものは、王妃様の好みに合わせた特別仕様のものだ。
(味はどうだったかと聞かれて、答えられなければ食べていないのがバレてしまう。……それに私、「食べていってね」と言われて、思わず「はい」って返事してしまったし、ここはお父様の言葉に従っておいた方が良いかもしれない)
首から下げているネックレスの透明な石に無意識に触れながら、ルーリアが必死に頭を悩ませていると、アズターが「ふっ」と短く笑った。
驚きと共に目にしたアズターの眼差しが心なしか優しく感じ、心がとくりと跳ねた。
「伯父様の言いつけを守らないと怒られます。それに私は誘っていただけても参加できないかと思いますし」
「いや。ディベル兄さんはああ言ってたが、王妃様は言ったことは守るお方だ。ルーリアがジェナと一緒にお茶会に顔を見せるまで繰り返し誘ってくださるだろう」
小声ではあるがアズターから力強く断言され、ルーリアは困ったように瞳を伏せた。
アズターの言う通りなら、いくらディベルと言えども、王妃からの誘いを断り続けることは難しいだろう。
ディベルから許可が降り、いつかまた王妃様の前に立つ日が来た時、グラッツのパイやジュースの感想を聞かれるかもしれない。しかも本日振る舞われているものは、王妃様の好みに合わせた特別仕様のものだ。
(味はどうだったかと聞かれて、答えられなければ食べていないのがバレてしまう。……それに私、「食べていってね」と言われて、思わず「はい」って返事してしまったし、ここはお父様の言葉に従っておいた方が良いかもしれない)
首から下げているネックレスの透明な石に無意識に触れながら、ルーリアが必死に頭を悩ませていると、アズターが「ふっ」と短く笑った。
驚きと共に目にしたアズターの眼差しが心なしか優しく感じ、心がとくりと跳ねた。