凍てつく乙女と死神公爵の不器用な結婚 〜初恋からはじめませんか?〜
アメリアはクロエラの横に並び、魔法薬が入った瓶をいくつか手に取った。瓶の中にはキラキラと輝く液体だったり、緑色の粘土の高い液体が入っている。
アメリアは面白くなさそうに口を尖らせて瓶を元の場所に戻すと、思い出したようにハッとし、「そうだったわ」と粗末なクローゼットに向かっていく。
すぐ前に立っていたルーリアを押しのけて、そして持ち主の許可なくクローゼットを開けると、そこからアメリアは先日のパーティーでルーリアが着ていたドレスを取り出した。
「騎士団へ魔法薬を届けに行く時、これを着ていくことにするわ。カルロス様にお会いできるかもしれないし、質素なドレスの方が印象も良いかと思って」
クロエラに報告しながら、アメリアが自分の体にドレスを当てがったため、思わずルーリアは「……そ、それは」と手を伸ばす。アメリアはその手をひらりと避けて、ルーリアを睨みつけた。
「別に良いでしょ、私が着たって。そもそもお姉様にドレスを着る機会はもうないかもしれないんだもの。眠らせておくのは勿体無いわ」
ぴしゃりと言われ、ルーリアは黙り込む。身に着ける予定もなく、それ以前に外に出る許可すら降りないだろう自分の手元に眠らせておくのは、確かに勿体無い。しかし、両親からの唯一の贈り物を奪われたくないという思いもルーリアにはある。
魔法薬を数え終え、売上の金額までも算出したあと、クロエラはアメリアとドレス、続けてルーリアへと目を向ける。
「そうね。ルーリアにはもう縁のない服だわ。残しておけば売ってしまうのだから、アズターたちもルーリアへの最後の贈り物が、知らない誰かではなく可愛い妹のアメリアの手に渡った方が嬉しいでしょうよ」
アメリアは面白くなさそうに口を尖らせて瓶を元の場所に戻すと、思い出したようにハッとし、「そうだったわ」と粗末なクローゼットに向かっていく。
すぐ前に立っていたルーリアを押しのけて、そして持ち主の許可なくクローゼットを開けると、そこからアメリアは先日のパーティーでルーリアが着ていたドレスを取り出した。
「騎士団へ魔法薬を届けに行く時、これを着ていくことにするわ。カルロス様にお会いできるかもしれないし、質素なドレスの方が印象も良いかと思って」
クロエラに報告しながら、アメリアが自分の体にドレスを当てがったため、思わずルーリアは「……そ、それは」と手を伸ばす。アメリアはその手をひらりと避けて、ルーリアを睨みつけた。
「別に良いでしょ、私が着たって。そもそもお姉様にドレスを着る機会はもうないかもしれないんだもの。眠らせておくのは勿体無いわ」
ぴしゃりと言われ、ルーリアは黙り込む。身に着ける予定もなく、それ以前に外に出る許可すら降りないだろう自分の手元に眠らせておくのは、確かに勿体無い。しかし、両親からの唯一の贈り物を奪われたくないという思いもルーリアにはある。
魔法薬を数え終え、売上の金額までも算出したあと、クロエラはアメリアとドレス、続けてルーリアへと目を向ける。
「そうね。ルーリアにはもう縁のない服だわ。残しておけば売ってしまうのだから、アズターたちもルーリアへの最後の贈り物が、知らない誰かではなく可愛い妹のアメリアの手に渡った方が嬉しいでしょうよ」