パパになった冷徹御曹司の溺愛は止まらない!~内緒の赤ちゃんごと、独占欲全開で娶られました~
 しかし、私はそんな恭弥さんを制する。
あの日、心底後悔をしていた彼女に嘘はないはずだし、今の彼女は本当に美しく穏やかな表情をしていた。

「咲良さん」

 彼女は私の名前を呼ぶと、九十度はあるのではないかと思うほど、頭を下げた。

「最後に、もう一度謝りたかったの」
「最後?」
 彼女の言葉に、私は同じ言葉を繰り返した。

「本当に、本当に私の身勝手な行動であなたにご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。どう償ってもあなたたちの時間は戻せないことはわかっています。でも……」

 そこで一度言葉を止めると、さやかさんは私たちに向き直った。

「心から幸せになってくれることを祈っています。私はこれからアメリカに行くことしたから」
 警察などには届けることはないと私が決めたため、さやかさんが日本でそのまま芸能活動をすることに支障はないはずだ。

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