イケメン妻はお飾りの年下夫の愛に囚われる
アニエスの母は驚いた後に、喜んでくれた。
ディルク家にも挨拶に行ったが、ラファエルの家族はアニエスにはまったく興味がなさそうだった。
ラファエルを厄介払い出来ることにどこかほっとしていた。
ただ、彼の義母と異母兄はラファエルが自分たちより爵位が上になることは、気に入らないようだった。
ジョルジュの婚約者に至っては、ひどくショックを受けていたようだが、そもそも彼女のせいでこんな展開になったのだ。自業自得としか言いようがない。
そんなわけで、たった一週間の間に結婚の手筈が整い、二人は夫婦になった。
そしてラファエルは、夫が部下ではアニエスがやりづらいだろうと、結婚と同時に騎士団を辞めた。
陰では外に出て働くアニエスと、家に入ったラファエルの結婚を夫婦あべこべでどっちが妻で夫かとか、揶揄する者はいた。
◆◆◆
「ん、ラファエル」
寝台に仰向けになったアニエスの体を跨ぐようにして、ラファエルが覆いかぶさる。
式での誓いのキスが初めてだったが、その時にした口づけより、さらに深い口づけで、彼が迫ってくる。
彼の舌が唇を割って彼女の舌に絡みつく。生まれて初めての深い口づけに、アニエスは衝撃を受けた。
「今日のアニエスは、いつもと違いますね」
結婚にあたり、ラファエルは彼女のことを名前で呼ぶようになっていた。
最初は気恥ずかしかったが、夫婦になるのだからそれも当然だと思い直した。
「へ、変か?」
アニエスには、何もかも初めてづくし。
男性とこんな風に口づけするのも、寝室で二人きりになるのも、この日のためにと母が用意した薄い透き通った生地の夜着を着るのも、果たして意味があるのかわからない布地面積の少ない下着も。
着慣れない物に身を包んで、居心地の悪さにアニエスは腕で前を隠した。
「いいえ、変ではありません。素敵です」
「そ、そうか。それは良かった」
何が良かったのかわからないが、ラファエルが嬉しそうに笑うので、とりあえずホッとした。
ディルク家にも挨拶に行ったが、ラファエルの家族はアニエスにはまったく興味がなさそうだった。
ラファエルを厄介払い出来ることにどこかほっとしていた。
ただ、彼の義母と異母兄はラファエルが自分たちより爵位が上になることは、気に入らないようだった。
ジョルジュの婚約者に至っては、ひどくショックを受けていたようだが、そもそも彼女のせいでこんな展開になったのだ。自業自得としか言いようがない。
そんなわけで、たった一週間の間に結婚の手筈が整い、二人は夫婦になった。
そしてラファエルは、夫が部下ではアニエスがやりづらいだろうと、結婚と同時に騎士団を辞めた。
陰では外に出て働くアニエスと、家に入ったラファエルの結婚を夫婦あべこべでどっちが妻で夫かとか、揶揄する者はいた。
◆◆◆
「ん、ラファエル」
寝台に仰向けになったアニエスの体を跨ぐようにして、ラファエルが覆いかぶさる。
式での誓いのキスが初めてだったが、その時にした口づけより、さらに深い口づけで、彼が迫ってくる。
彼の舌が唇を割って彼女の舌に絡みつく。生まれて初めての深い口づけに、アニエスは衝撃を受けた。
「今日のアニエスは、いつもと違いますね」
結婚にあたり、ラファエルは彼女のことを名前で呼ぶようになっていた。
最初は気恥ずかしかったが、夫婦になるのだからそれも当然だと思い直した。
「へ、変か?」
アニエスには、何もかも初めてづくし。
男性とこんな風に口づけするのも、寝室で二人きりになるのも、この日のためにと母が用意した薄い透き通った生地の夜着を着るのも、果たして意味があるのかわからない布地面積の少ない下着も。
着慣れない物に身を包んで、居心地の悪さにアニエスは腕で前を隠した。
「いいえ、変ではありません。素敵です」
「そ、そうか。それは良かった」
何が良かったのかわからないが、ラファエルが嬉しそうに笑うので、とりあえずホッとした。