イケメン妻はお飾りの年下夫の愛に囚われる
 しかし、彼はアニエスをあくまで「妻」という役割において見ているだけで、そこに一個人としての好感は持っていても、愛する「女性」とは見ていない。

 それが彼女には耐えられなくなっていた。

 ラファエルは、過去多くの女性(時には男性も)たちからの性的な意味での好意を押し付けられていた。

 アニエスと結婚したのは、彼女が彼に対してそういう目で見なかったからだ。

 なのに、その自分がこれに対して他の女性たちと同じような目で彼を見ていると知ったら、彼女との婚姻関係など、到底続けられないと思うだろう。 

「そんな人だとは思わなかった。そんな目で僕を見るなら、あなたとの関係はこれで終わりです」などと蔑みの目で言われ、二度と口も効いてもらえなくなったら、アニエスはきっと立ち直ることなど出来ない。

「結婚して一年半経っても、私達にはまだ子供もいない。だから今のうちに…」

「なるほど、あなたを孕ませることの出来ない、種無しの僕はもう用がないと」

「そ、そんなこと思っていないわ。でも、ラファエルだって義務感で妻を抱き続けるのは苦痛ではないの?」

「義務感?」 

「そ、そうよ。週一回。それすらも私の仕事の都合でお預けになる時もあって、そんなまるで日課のように夜の生活を続けて、何の意味があるというの? 少なくとも、私は…」

「それで、僕と離縁して誰か別の男と再婚するのですか?」

「え?」

 ギリギリと歯ぎしりしながら、彼は絞り出すように言う。

「それとも、もう体の関係を?」

「ラファエル…な、何を?」

「これまで嫌われないように、怖がらせないようにと我慢してきたのに。どうせ嫌われて捨てられるなら、これまで我慢してきたことすべてをやらせてもらいます」

「え、あ、や、やめて」

 一人でぶつぶつ言っていたかと思うと、ラファエルはアニエスの両膝裏に手を添えて、膝をお腹に付くかと思うくらいに折る。

 アニエスの腰は軽く持ち上がり、下着を着けていないため、大事な部分が丸見えになった。
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