海が凪いだら迎えに来てね〜元カレ海上保安官に極秘出産が見つかるまでの軌跡〜



「───大丈夫ですか?」


助けてくれたと思われる、後ろにいた人物に声を掛けられた瞬間、、身体が震えた。



─…聞き間違えるはずが無い



大好きで愛おしくて、ずっとずっと聞きたかった人の声を、、



「上から見てたんで、状況は把握してます。私が一緒に行くので、あなたは何もせず、私に掴まっていてください。」




マニュアル本通りのセリフ、、っといった感じのことを淡々と話している"凪砂"は、私に気が付いて居ないのか、一人黙々と吊り上げる為の作業を進める。


そんな凪砂の行動を見た先程の男性は、もう一人の海上保安官に鬱憤を晴らして気が済んだのか、居心地が悪そうにしながら座っているのが見えた。



──っていうか
何で凪砂、ここにいるのっ?!



っえ、凪砂って潜水士じゃないのっ?海に潜る専門の人じゃなかったのっ?なぜ、上から降ってきたっ?!潜水士ってヘリも乗るのっ?!



凪砂がなぜここで今私を吊りあげようとしているのか分からず、理解に苦しんでいる間に、用意が終わったのか、グッと引き寄せられるように凪砂と密着する。




瀬凪は私が抱っこ紐に入れたまましっかりと抱えている。そんな私を丸ごと包み込むように支えてくれている凪砂に、不謹慎だけど胸が高鳴った。


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