海が凪いだら迎えに来てね〜元カレ海上保安官に極秘出産が見つかるまでの軌跡〜
萩花の事とか、凪砂の過去とかもうそういうこと関係なしに、ただ凪砂に腹が立ってきて、再び掴みかかろうとした俺を翔大が慌てて止める。
「ちょちょちょ、、二人とも何してんねんっ!ここ店やでっ?!っあ・・・すいません、、すぐ出ていくんでお会計お願いしますっ」
拓海が店に謝罪し、会計をしている中、凪砂が一人外に出ていったのが見えて、俺もその後を追いかける。
俺に続いて翔大がすぐに出てきて、店の前で俺と凪砂の間に割って入り、これ以上喧嘩が続かないように離される。
「ちょ、お前らその辺にせーやっ!今日が何の日か忘れたんかっ?!優香の命日やでっ・・・こんなしょーもないことする為に俺ら集まったんちゃうやろっ!ちょっと落ち着けやっ!ボケッ!!」
っと、拓海の関西弁で思い切り怒鳴られた俺たちは、少し冷静になってきて、空気を悪くしてしまったことを申し訳なく思った。
「悪かった・・・俺、そろそろ帰るわ」
凪砂はそう言うと、財布からお札を何枚か取り出し、バサッと拓海に握らせる。
「─…じゃあな」
俺たちに背を向けて歩いていってしまう凪砂を見て、俺は更に腹が立つ。
あんな話しを聞かされた後に、この別れ方は後味が悪い以外の何物でもない。
「拓海、翔大・・・凪砂のこと駅まで送ってやって。アイツ飲めねぇくせに酒飲んでたし、途中で何かあっても迷惑だ。俺は大丈夫だから、また後日飲み直そうぜ〜・・・悪かったな、二人とも。」
押し付けて悪いと思ったが、俺はアイツに言った言葉を取り消すつもりはない。
凪砂がちゃんと自分を取り戻して、俺の前に現れるまで・・・俺は二度とアイツに会うつもりも連絡を取るつもりもない。