海が凪いだら迎えに来てね〜元カレ海上保安官に極秘出産が見つかるまでの軌跡〜



その話は、私が行かなかった例の優香の命日の日に洋平達にもしたらしく─…


本当の別れた理由を聞いた洋平にひどく怒鳴られ、殴り合いにまで発展したと聞いた時はとても驚いた。


「俺、怖かったんだよ・・・どうしてもっ、どう足掻いてもっ・・・あの日見た晴輝の奥さんの姿が忘れられなくて。もし俺に同じことが起きたらお前・・・萩花もあんな風になるのかって思ったらっ・・・すげぇ怖くなってっ・・・だからっ」



少し取り乱し始めた凪砂が心配になり、そっと凪砂の背中に手を回して、ギュッと力を込める。



「お前のこと傷付けて、自分から別れを告げたのにっ・・・俺の知らない萩花のことを洋平が知ってるのも、やたらと洋平に懐いてるお前の態度もっ…全部気に入らねぇんだ」



凪砂は、ゆっくり私の身体から離れると、私の両肩を掴んで、ジッと見つめてくる。




「……俺がお前とセナを幸せにする。もう他の誰にも渡さない。先のことを考えるのはもう辞めるっ・・・目の前にいるお前を、俺はもう二度と失いたくない」



っと、そこまで言ってから…凪砂は少しバツの悪そうな顔をして私から目を逸らした。



「洋平から聞いた。お前、俺に振られたあと自暴自棄になって、やけ酒して記憶ぶっ飛ばして知らねぇ男の部屋に着いていって一夜を過ごした…って。その時デキたのがセナだって、洋平から聞いてるから、もうその事は何も言うな。聞きたくねぇから。いや・・・元は俺のせいだけど・・・」




──…ん?

いや、酔っ払って自我を失いながら私のことを一晩中抱いたのは凪砂だからねっ?!その時にデキたのが瀬凪だからねっ?!


洋平の奴っ、約束は破ってないと言ったけど、代わりに大嘘をついていやがった!!













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