契約夫婦はここまで、この先は一生溺愛です~エリート御曹司はひたすら愛して逃がさない~【極甘婚シリーズ】
窓の外をぼんやりと眺めていると、時折、風に舞って桜の花びらが飛んでくる。
今日は陽気もいいから、櫻坂は花見の人々で賑わっていることだろう。
【十三時に櫻坂の入り口で待ってます】
さっき入れたメッセージは既読がつき、ひと言【了解】と返信がきていた。
四月に入ってすぐ、蓮斗さんはシンガポール出張から帰国した。ちょうど、二日前のことだ。
でも、まだ顔を合わせていない。
お義母様と話した後、私はひとり実家へと帰ったからだ。
母や姉には、蓮斗さんが海外出張でしばらく留守にするから、広いマンションでひとり過ごすのも寂しいからしばらく帰ってきたと話した。
本当のことは、蓮斗さんときちんと話をしてからするつもりでいる。余計な心配をできるだけかけたくない。
同じように、蓮斗さんにもマンションを出ている経緯について、姉が体調不良でしばらく看病も兼ねて実家に帰ってくると連絡をしておいた。
蓮斗さんは姉の病状を心配してくれているものの、私が実家に戻っていることに関しては疑問を感じていないようだ。
櫻坂の桜が見頃を迎えたら、一緒に花見に行こうとシンガポール出張中に話していた。
帰国をしたタイミングで桜も満開の時期を迎え、ふたりの都合がつく今日一緒に見に行こうと約束をした。