別れてママになったのに、一途な凄腕パイロットは永久溺愛で離してくれません
* * *
「それにしても可南子が進藤くんと付き合うことになるなんて本当にびっくりした」
綾人に告白されて正式に交際がスタートし、迷った挙句、私は莉愛に正直に綾人と付き合いだしたことを報告した。キャンパスが違うから大学で綾人と一緒にいることはないけれど、誰かから莉愛の耳に入るより先に自分で言いたいと思った。
カフェテリアでワンコインのケーキセットを注文して、緊張しつつ切り出す。莉愛は信じられないといった表情で、付き合ったきっかけやどんなデートをするのかなどを聞いてくる。
「で、可南子は進藤くんが好きなの?」
「え?」
一通りのやりとりを終えたところで、コーヒーのカップを置いた莉愛が唐突に聞いてきた。目を丸くする私に対し、莉愛がにやりと微笑む。
「そこで即答できないようじゃねぇ。私が奪ってもいい?」
「だ、だめ」
今度は反射的に答える。思った以上に大きい声だったので、周囲の注目を集めてしまい私は肩を縮めた。
「莉愛に本気を出されたら……私きっと敵わないよ」
ぽつりと本音が漏れた。まだ付き合いだして間もないけれど、それまでに綾人と過ごす時間は心地よくて、彼と付き合えて幸せだと思う。どうしようもなく好きとまではいかなくても、会うたびに彼に惹かれているのは事実だ。
でも、いまだに彼と付き合っているのが信じられない自分もいた。前に付き合っていた彼女について綾人から直接聞いたことはないけれど、莉愛の話からすると私とは正反対みたいだし。だからいつ彼に「やっぱり別れよう」と言われても不思議じゃない。
「それにしても可南子が進藤くんと付き合うことになるなんて本当にびっくりした」
綾人に告白されて正式に交際がスタートし、迷った挙句、私は莉愛に正直に綾人と付き合いだしたことを報告した。キャンパスが違うから大学で綾人と一緒にいることはないけれど、誰かから莉愛の耳に入るより先に自分で言いたいと思った。
カフェテリアでワンコインのケーキセットを注文して、緊張しつつ切り出す。莉愛は信じられないといった表情で、付き合ったきっかけやどんなデートをするのかなどを聞いてくる。
「で、可南子は進藤くんが好きなの?」
「え?」
一通りのやりとりを終えたところで、コーヒーのカップを置いた莉愛が唐突に聞いてきた。目を丸くする私に対し、莉愛がにやりと微笑む。
「そこで即答できないようじゃねぇ。私が奪ってもいい?」
「だ、だめ」
今度は反射的に答える。思った以上に大きい声だったので、周囲の注目を集めてしまい私は肩を縮めた。
「莉愛に本気を出されたら……私きっと敵わないよ」
ぽつりと本音が漏れた。まだ付き合いだして間もないけれど、それまでに綾人と過ごす時間は心地よくて、彼と付き合えて幸せだと思う。どうしようもなく好きとまではいかなくても、会うたびに彼に惹かれているのは事実だ。
でも、いまだに彼と付き合っているのが信じられない自分もいた。前に付き合っていた彼女について綾人から直接聞いたことはないけれど、莉愛の話からすると私とは正反対みたいだし。だからいつ彼に「やっぱり別れよう」と言われても不思議じゃない。